2012年01月17日

復帰以降の沖縄経済と自立発展に向けての展望 その2




復帰以降の沖縄経済と自立発展に向けての展望 その2

経済の自立化に向けた発想の転換を

ゲーミング産業の導入で国際観光都市へ


 

国の各種施策で沖縄発展の基盤づくりが進展

 仲井眞会頭 沖縄県は、去った第2次世界大戦において、わが国唯一の地上戦が展開され、20万余人の尊い人命を失うという悲惨な歴史があります。戦後も27年間という長期にわたる異民族支配体制下におかれ、昭和47年5月15日に長年の悲願でありました本土復帰を実現したのであります。


戦後わが国の復興は、昭和
25年の朝鮮動乱の勃発がその足掛かりとなり、昭和30年代には池田勇人総理大臣の誕生により所得倍増計画が打ち出され、昭和37年にはわが国はじめての全国総合開発計画に基づき、各地方都市に新産都市が誕生するなど重化学工業を中心とした発展により世界に類例を見ない高度経済成長を遂げ、さらに昭和39年の東京オリンピックに向けた新幹線の整備や高速自動車道等の整備に伴い、世界第2の経済大国に成長を遂げました。


しかし、わが国の高度経済成長を推進する中で、沖縄県は国の施策や制度の適用が受けられず、米軍の施政権下でガリオア・エロア資金等の植民地政策の中で、細々とした社会資本の整備にとどまり、本土この間に各面で大きな格差が生じました。


このようなことからわが国政府は、沖縄県の復帰に伴い、沖縄振興開発特別措置法に基づく高率補助を適用することにより、本土と沖縄に生じた格差を是正し、自立発展の基礎条件の整備を積極的に推進して参りました。


沖縄振興開発特別措置法は、
10年間を期限とする時限立法ですが、復帰10年では同法の目標である沖縄県の経済自立も達成はできなかったことから、昭和57年、平成4年、平成14年と3回にわたり沖振法は延長され、現在は平成23年度を目標年次とする第4次沖縄振興計画が推進しているところであります。


昭和
47年から平成16年度までに投資された沖縄振興開発事業費は7兆5,968億円に達しております。


そのうち、道路整備事業は2兆
6,974億円で全投資額の35.5パーセントを占め、次いで上下水道廃棄物等で1兆3,682億円と全体の18パーセントを占めております。そのほか空港、港湾の整備や農業基盤整備、漁港整備、医療福祉、水資源開発、学校教育施設整備、都市公園等この32年間で沖縄県の社会資本は各面にわたって一段と整備がなされました。


このように、お国の沖縄に対する各種の施策により県民一人当たりの所得は、復帰時の
44万円から平成13年度には2058,000円となり著しい所得の拡大が図られましたが、依然として全回所得水準からすると約70パーセントとなっております。

その期間の県経済の年平均実質成長率は
6.6パーセントで日本経済の年平均実質2.8パーセントを大きく上回っております。これは県民の努力はさることながら沖振法という特別措置法が大きな効果を発揮することになったと評価できると思います。


昭和
47年から平成13年度までの県民総所得は、実賃値で6,612億円から3兆7,948億円と約5.7倍に増加致しました。


沖縄県の人口は、復帰時の
96万人から現在では135万人と全国でも最も高い増加率を示しております。


沖縄の観光も昭和
50年に本部町において開催された沖縄国際海洋博覧会が契機となり、沖縄観光が全国から脚光をあびるようになり、昨年はついに508万人を達成し、復帰時の445,000千人から約12倍に達し、今や沖縄経済を支えるリーディング産業としてのゆるぎない地位を築き、更なる発展が期待されているところであります。


また、沖縄振興開発金融公庫も政策金融から沖縄県の経済社会の振興開発を図ることを目的として、昭和
47年、沖縄の本土復帰と同時に設立されましたが、その意義は大きなものがあります。


同公庫は、本土における日本政策投資銀行、国民生活金融公庫、農林漁業金融公庫、中小企業金融公庫等の融資業務に相当する業務を一元的に行ってきました。また、県内企業の育成に資するため、民間企業への出資機能、債務保証機能、社債取得機能及び貸付再建の譲受機能が付与されています。


平成
16年3月末の公庫の貸付残高は1兆5,049億円となっています。なお、資金別貸付残高は産業開発資金4,405億円、中小企業等資金2,623億円、住宅資金7,203億円、農林漁業資金366億円、医療資金242億円、生活衛生資金209億円等であります。


これらの資金の貸付は、本土の各公庫等の貸付制度に準じていますが、貸付金利をはじめ貸付条件を本土の各公庫等より有利にするなど沖縄の実情に配慮した仕組みとなっております。


以上のように、これまで政府はよくやって頂いたと高く評価しているとこうです。とくに故山中貞則先生をはじめ、多くの先生方、政府、全国民に感謝申し上げたいと思います。


平成
14年度からスタートした第4次沖縄振興特別措置法は、これまで30年に及ぶ沖縄振興開発特別措置法とは若干異なり、経済の自立のため、魚よりも釣り竿などの道具を提供して頂きたいと知事は政府に要求しております。

それはこれまでの補助金などの振興開発資金に加えて、沖縄県の経済社会にあった制度をつくって頂きたいということですが、さらに米軍基地返還後の跡地利用についても同法に盛り込まれたのが大きな特徴の一つとなっております。


百点満点かどうかは別にして、沖縄に対する国の振興開発は制度面や資金面においても非常によくやって頂いたと思っております。

〔鰹t夏秋冬社発行 月刊「自治新報」20051月新春号〕



posted by 万国津梁 at 08:17| 沖縄 ☁| Comment(0) | TrackBack(0) | 月刊「自治新報」 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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